アサミのトビタテハウス体験記【トビタテハウスと就活と私〜♪】
2017年3月、日本で唯一“海が凍る”オホーツク海に面した、真冬の北海道東部。私は『就職活動』という流れの中にいた。
水環境工学を専攻する私は、“安全で安心して使える水”を世界中の人に提供するという目標を胸に、東京で就職活動をおこなうことにした。しかし、東京に住んだこともなければ、訪れたこともほとんどなく、どうしようかと考えている時にトビタテハウスの存在を思い出した。お金がなく、オーストラリアでずっとBackpacker hostelに滞在していたことからシェアハウスに抵抗もなく、トビタテ生と話せる環境。「カプセルホテルより絶対いいな」と思い、メールで半月分の滞在予約をした。これが、私がトビタテハウスへやってきた所以である。
東京でいろんな人に会い、いろんな場所へ行き、いろんなことを感じた私はその後滞在期間を延ばし、計7ヶ月トビタテハウスに住むことなるのだが・・・
ここからは、就職活動をしながらトビタテハウスに住み、感じた事を記したい。
トビタテハウスにやってきた当初、“ふわっ”とした感覚で、理論的に話すことが苦手だったわたし。就職活動をする上で絶対必要な能力が欠如している!!しかし、トビタテハウスでの生活を通して、その能力が向上したことを実感している。
トビタテハウスは住人もいれば宿泊者、さらには訪問者も多数訪れる。そこで必ず、「初めまして!私こんなことやってます、やりたいです!」という自己紹介をする。自分のことを紹介することが苦手だった私は、毎日のようにその機会を得た。それにより自分のやりたいことが自然と掘り下げられていった事、相手の話し方や内容を聞いて参考にできた事で、自分のことを相手に伝える技術が鍛えられていった。
トビタテハウスには、他にも就職活動をしている人がいたり、就職活動のために数日間滞在する人がいたり、就職活動を乗り越えてきた社会人もいた。そんな人たちと情報を共有したり、ESを見てもらいビシバシとフィードバックをもらったり、小論文強化週間として毎日小論文を書いて添削し合ったりした。客観的な目線でみた意見や感想をもらうなど、
自分ひとりではできないことが、できる環境であった。
また就職活動が進むにつれ、喜ぶこともあれば、落胆することも多々ある。そんな時、家に帰ればみんながいた。「おかえり」の言葉があった。苦しい時には他愛もない会話をし、嬉しい時には喜びを共有できる、そんな場所にとても救われた。
内定をいただいた時、真っ先に頭に浮かんだのが、親、教授、そしてトビタテハウスのみんなだった。
いろいろなことが起こるトビタテハウス。休日に「今からアウトレット行こうっ!」の声でレンタカー借りて弾丸ドライブしちゃうハウス。米が大量に寄付されるハウス。夜な夜な映画鑑賞会が催されるハウス(爆睡した笑)。就活戦士や徹夜芸人、ミーティング芸人のいるハウス。愛の本質を真剣に語る夜もあれば、破廉恥な言葉を世界中の言語で言って笑い合う夜もある。いろんな人がやって来ては去り、噛めば噛むほどいろんな味に変わり続けるチューイングガムのようなファンタジー空間、トビタテハウス。7か月間のトビタテハウス暮らしは、私の人生に大きなインパクトを与え、アサミという人物をより深いものにしたのだった。
愛をこめて、
アサミ